新作映画1000本ノック 2013年11月

Knocking on Movie Heven's Door


こ のページの作品
「アップサイドダウン/重力の恋人」 「サイド・エフェクト」 「スター・トレック/イントゥ・ダークネス」

 

「アップサイドダウン/重力の恋人」

 Upside Down

Date:2013 / 11/ 25

みるまえ

  この妙ちきりんな映画のチラシは、かなり前から目にしていた。なぜか天地逆転の男女が、それぞれ相手側に手をさしのべているような絵柄。宣伝コピーは「真 逆のふたり、引かれ合う」…どうやら天地がさかさまな二つの世界と、それに引き裂かれた男女の恋愛映画らしいのだが、これってSFなのかファンタジーなの か。そもそもまったく真逆な世界の男女がどうやって知り合えるのか? このふたつの世界はどこで接点を持っているのか…などなど、謎はつきない。それより 何よりコレってアメリカの役者を使ってはいるが、どうもハリウッド映画じゃないらしい。主演の一人が「アクロス・ザ・ユニバース」(2007)、「ワン・ デイ/23年のラブストーリー」(2010)、「ウェイバック/脱出6500km」(2012)、「クラウドアトラス」(2013)と単なるアメリカ映画 ではない一筋縄でいかないフィルモグラフィーの持ち主ジム・スタージェスってのも「いかにも」だし、片やキルスティン・ダンストもついこの前ラース・フォ ン・トリヤーの「メランコリア」(2011)に出たばかり。監督はフアン・ソラナスって知らない奴だが、どう見たってアメリカ人じゃなさそう。確かにヨー ロッパ資本の作品のようだ。しかしそうなると、な〜んとなくヨーロッパとアメリカを行き来していてファンタジー系の香りがするミシェル・ゴンドリーの作 品…中でも「恋愛睡眠のすすめ」(2006)や「僕らのミライへ逆回転」(2008)あたりのヌルくて甘ったれた作風が脳裏をよぎる。何となくこの作品も イヤ〜な予感がしてくるではないか。だから見るのを後回しにしていたのだが、ついに観念して見に行った次第。とはいえ、実際には見てからすでに何ヶ月も 経っているのだが。

ないよう

  その世界は、双子惑星で成り立つ不思議な世界。あらゆる物質は生まれた星の重力に縛られ、反対側の星に属するモノ「逆物質」は元の星の重力に囚われている ため、上に降ちたり下に昇ったりと不自然な動きをする。さらに、「逆物質」に長時間触れていると高度な熱を発する。そんな「上の世界」は富裕層、「下の世 界」は貧困層が暮らす世界となっていて、いつしか「上」が「下」を搾取する構図ができあがっていた。そしてふたつの世界の交流も、固く禁じられていた。こ れは、そんな不思議なふたつの世界で起きた物語…。「下の世界」に住む少年アダムは、ある日、高い山の上に上っていた。彼はベッキーという叔母と二人で暮 らしていたが、この叔母が二つの世界を行き来するピンク色のミツバチを使った不思議なジャムを作っていた。そんな叔母の影響か、アダムも「上の世界」に興 味を抱いていたのだった。その夜もアダムは山をどんどん登っていくが、その頭上には「上の世界」の山と森が「さかさま」に見えている。山を登れば登るほ ど、「上の世界」はすぐ手が届くほどに近づくのだった。その頂からアダムが飛行機を飛ばすと、それは「上」の山の頂へ。その飛行機をたまたま一人の少女が 拾ったのが運の尽き。それが、「上」の彼女エデンとアダムとの出会いだった。それからどんどん親しくなっていくアダム(ジム・スタージェス)とエデン(キ ルスティン・ダンスト)は、人目に隠れて山に登っては二人だけのデートを繰り返していた。大体はアダムがエデンを「下」にロープで引っ張って来て、「下」 の山の頂や森の中で面白おかしく過ごす。アダムがエデンを肩車して走っていくと、「上」に戻ろうとするエデンの重力が作用して、ピョンピョンと月の表面み たいに大きくジャンプ。そんなこんなでデートを楽しんでいた二人だったが、好事魔多し。やはり大胆になりすぎていたのが徒となって、警備員に二人の逢瀬を 見つかってしまう。慌ててロープを使ってエデンを下の世界に引き下ろうとしていたが、誤って彼女は下の山に落下。エデンは頭を強打し、アダムも警備員に捕 らえられてしまう。懲罰でアダムが叔母のベッキーと暮らしていた家にも火が放たれ、アダムはいずこかへ連れ去られることになる。しかし、「決して自分を責 めないで!」と彼に告げるベッキーだった。それから幾年月…。

みたあと

  これから本題…というところでストーリーを切ってしまって申し訳ない。しかし、ここから先は今となっては少々記憶があいまいなところがあるので(涙)、割 愛せざるを得なかった。ご勘弁を。さすがに感想文をこれだけ溜め込んでしまってはいけません。ごくごくあらすじだけを述べていくと、アダムはエデンが上の 世界に「落ちて」死んでしまったと思いこんでいたが、10年経ったある日テレビで生存していることを知る。それも「上から下」の搾取の根源であるトランス ワールド社という大企業に勤めていることが分かって、例の叔母ベッキーが作っていたミツバチのジャムを使ったアンチエイジング化粧品を武器に、このトラン スワールド社に潜り込む。むろん彼の狙いはエデンとの再会であり、彼女の愛を取り戻すことなのだが…というお話だ。予想通りこの作品はアメリカ映画ではな く、カナダとフランスの合作だとか。確かに肌合いが微妙に違う。監督のフアン・ソラナスって人は「あの」アルゼンチンの巨匠フェルナンド・E・ソラナスの 息子…ってなことが、さりげなくいろいろなネット上の感想にも書いてあったりする。残念ながら、そしてまことに恥ずかしながら、僕は「巨匠フェルナンド・ E・ソラナス」なる人物のことを知らない。しかしこれだけさまざまな感想に「巨匠フェルナンド・E・ソラナス」と当然のごとく書いてあるのなら、それほど の知名度のある人物には間違いないはずだ。いつの間に「巨匠フェルナンド・E・ソラナス」がこれほど有名になったのかは知らないが…(笑)。そんなイヤミはともか く、この映画には一カ所だけ既視感のある要素が存在する。それは上と下という対照的な世界が「格差社会」として存在しており、下から上への侵入は厳しく制 限されているという点だ。どうもこれに近い設定を最近見たなと思いきや、それってコリン・ファレル主演によるリメイク版「トータル・リコール」 (2012)ではないか。地球のコアを貫くシャフトで特権階級の住む半球と労働者階級が住む半球とが結ばれているということ、そしてそのシャフトの中間点 で無重力状態が生まれて人々が空中に浮かぶというイメージは、何となく今回の作品の「上」と「下」をつなぐトランスワールド社の社屋ビルと、そのビルの中 で「上」と「下」が奇妙な形で共存している様子にダブる。さらに、僕がこの作品の後で見た「エリジウム」(2013)の設定とも微妙にシンクロする部分も あったりする。今はこの「格差社会」って題材が、全世界的にリアリティのある要素なんだろう。嫌な世の中である。
ここからは映画を見てから!

こうすれば
  そんな本作は、ストーリーを見ればお分かりの通りSFではなくファンタジー。というより「おとぎ話」と言った方が近い感じ。それは語り口が「おとぎ話」と いうだけでなく、ちょっとキツイ言い方をすればちょっと幼稚っぽいからである。とにかくジム・スタージェス演じる主人公がアホっぽい。そもそもヒロインと コソコソ会っている冒頭からして、不用心な感じがしてヒヤヒヤ。一旦は離ればなれになった後で、ヒロインの生存を知った主人公が彼女に会いに「上」に行こ うとするのも、何だかノープランで行き当たりばったり。先の見通しも勝算もなさ過ぎ。もちろん「おとぎ話」なんだから、リアリティを追求したら野暮という もの。それにしたってこいつのノーテンキぶり、出たとこ勝負ぶりは目に余る。見ていてバカにしか見えない。オレがキルスティン・ダンストのヒロインなら、 正直近寄ってほしくないよ。また、お話が始まってすぐにアレコレと「お約束」が出てくるのだが、お話が実際に進んでいくにつれてそれらの辻褄が合わなく なってくるのもツライ。「反物質」とやらを長く持っていると熱を発してくるというルールはなかなか面白いんだが、では、どこまでが「反物質」なのか?とい う設定があいまい。だから「アレレ?」と首をかしげる場面も少なくないのだ。これも野暮と言えば野暮なんだろうが、気になるんだから仕方がない。そういう こともひっくるめて、お話としてはちょっと「幼稚」な印象があると言わざるを得ないのだ。

みどころ
  では、この映画はアホらしくて見るに堪えない映画なのか?…と言うと、そうはならないから映画ってのは面白い。実はこの映画、前述のような欠点はいくらで も挙げられるのに、とても魅力的なのである。何より天地が逆転した「上の世界」の映像が珍妙。天井に人が張り付いて歩いていたりするというトランスワール ド社の社屋内の描写が、とにかくすばらしい。これに似たようなモノを昔見たことがあるな…と思っていたら、そうそう、これって「ポセイドン・アドベン チャー」(1972)の転覆後の場面と酷似しているではないか。また、「下の世界」の夜空に「上の世界」の夜景がまるで星空のように見えているのも美し い。ともかくCGやSFXを駆使したイメージがすばらしい。まさにセンス・オブ・ワンダーやサプライズが溢れた映像でワクワクさせるのだ。こうなると、多 少の物語上の破綻は大目に見たくなってしまう。先に挙げた「格差社会」なんてこともどうでも良くなってしまう。やっぱり映画はまず「絵」だと言わざるを得 ないのだ。その他にも、物語の「ジョーカー」的役割で良い味を出しているティモシー・スポールの登場も嬉しい。キライになれない映画だ。

さいごのひとこ と

 重力の恋人ってどんなデブかと思った。


 

「サイド・エフェクト」

 Side Effects

Date:2013 / 11/ 25

みるまえ

  あのスティーブン・ソダーバーグが劇場映画から引退するという話を聞いたのは、まさに青天の霹靂だった。ジョージ・クルーニー以下の大スターを思うがまま に使い、大ヒット映画から大胆不敵な題材の作品まで縦横無尽に作る。現代ハリウッドでまさにやりたい放題のうらやましい環境にあったと思われていたから、 こんな突然の「引退」にはビックリせざるを得ない。おまけに本作「サイド・エフェクト」の他に、前後して「マジック・マイク」(2012)、「恋するリベ ラーチェ」(2013)も公開されるから、どれが「最終作」なんだか分からない。そもそも「劇場映画」からの「引退」であって、テレビじゃ監督を続けると かいう話もあって、だから「恋するリベラーチェ」はあちらじゃテレビ映画だとか。そのへんの真偽はよく分からないが、ともかく本作が「最終作」らしいのは 確かなようだ。正直、僕にとっては常につかみどころのない監督だったソダーバーグだが、いなくなると聞けば少々寂しくもある。そんな複雑な気持ちでこの 「最終作」を見に行った次第。

ないよう

  ニューヨーク、マンハッタン。高層マンションのあるひとつの窓に、カメラが忍び寄っていく。その部屋は静まりかえっていたが、床を見ると一面の血の海では ないか。果たしてここで何が起こっていたのか…。話はそれより数ヶ月前にさかのぼる。とある刑務所で、一人の男が黙々と刑期を勤めていた。その男マーティ ン・テイラー(チャニング・テイタム)は、インサイダー取引で逮捕された経済犯。捕まる前は株取引の世界で羽振りの良さを見せていた彼だったが、いまや一 介の前科者。それでも彼の妻エミリー(ルーニー・マーラ)は、ひたすら謝る夫を励ます。やがてやって来た出所の日。姑(アン・ダウド)と共にマーティンを 迎えに来たエミリー。こうしてわが家に戻ってきた夫婦は久々に交わるが、それはどこかぎこちない。それでもマーティンは、昔のコネで仕事に復帰できるはず と楽観的だ。そんなある日、エミリーはマンションの駐車場でクルマに乗り込んだ後、なぜか衝動的に急発進して壁に突っ込んでしまう。病院に運ばれたエミ リーは、そこで精神科医のジョナサン・バンクス博士(ジュード・ロウ)の診察を受ける。今回の事故は明らかに自殺未遂だとにらんだバンクスはエミリーを入 院させようとするが、出所間もない夫と離れたくないエミリーは診察に通うことで済ませたいと懇願。こうして彼女は、バンクスの診療所に通うことになる。そ こでバンクスの診察を受けながら、エミリーはマーティンとのなれそめを語るのだった。元々はエミリーが働いていたバーに客としてマーティンがやって来たの が発端。やがてマーティンに見初められた彼女は、それまで無縁だった豊かで華やかな世界へと迎えられた。こうして二人は結婚。贅沢な生活がいつまでも続く と思われたのだったが…。そんなある日、マーティンのかつての株式仲買人仲間が主催するヨットパーティーに、夫婦で招待されたエミリー。しかし彼女は情緒 不安定となり、突然泣き出してしまう。彼女を見たパーティー客のひとりは、自分の使っている抗うつ剤を勧めるのだった。そんなエミリーの病状を重く受け止 めたバンクスは、ある医学会議に出席していたヴィクトリア・シーバート博士(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)と会う。シーバート博士はエミリーのかつての 主治医で、バンクスに新薬「アブリクサ」の使用を勧める。そんなバンクスは仕事仲間と共に製薬会社のセールスマンの接待を受けて、新薬の研究に協力を求め られる。それによってバンクスは、製薬会社からの金銭的恩恵を受けられるのだ。一方、エミリーは今度は地下鉄ホームで飛び込み未遂を起こし、妻ディアドレ (ヴィネッサ・ショウ)と食事中のバンクスの携帯に連絡を入れて来る。近くのホテルのロビーにバンクスを呼び出したエミリーは、職場の同僚からよい抗うつ 剤があることを聞いた…と話す。その薬「アブリクサ」を服用し始めるや、エミリーの病状は安定し夫婦仲もよくなってきた…かのように見えた。しかし一方で 真夜中に大音響で音楽をかけたり、夫婦の食卓に三人分の用意をしたりするようになるエミリー。マーティンはバンクスに抗うつ剤を再度変えるように訴える が、エミリーは「アブリクサ」にしてから調子がいいと言い張る。この時点ではバンクスも、薬の副作用をさほど重大視していなかった。そんなある日、どうや ら仕事への復帰が決まったらしいマーティンは、ゴキゲンで自宅に戻る。ところが食卓にはまたしても三人分の用意。心配になったマーティンがキッチンにエミ リーを捜しに行くと、彼女はナイフで夫を刺そうとするではないか。慌てて逃げ出すマーティンだったが、その背中にブッスリとナイフを突き立てる。床に苦し みながら横たわるマーティンを無視して、ベッドに入ってしまうエミリーだった…。

みたあと

  「セックスと嘘とビデオテープ」(1989)という「どマイナー路線」からスタート。その後も「KAFKA/迷宮の悪夢」(1992)などを発表して、田 舎の高校の「映研」みたいな路線を突っ走るのかと思いきや、途中から豹変。ハリウッド保守本流みたいな流れに乗って、「オーシャンズ11」(2001)な どに代表される大スター起用による娯楽大作を連発。それでいて一方で「トラフィック」(2000)といった野心作も生みだし、豪華キャストの大作ながらも どう考えてもハリウッド映画にはなりづらい「チェ/28歳の革命」(2008)、「チェ/39歳別れの手紙」(2008)などという異色連作もモノにす る。かくも映画作家としての志というかスタイルというものがつかみ所のないスティーブン・ソダーバーグは、僕にとってはどうしても「苦手」な監督の一人 だった。もちろんその作品の質の高さや面白さには感心してはいたが、どうしてもどこか「信用のおけない」感じが拭えなかったのだ。だから突如「劇場映画か らの引退」などと言われても、どうもスッキリしない。その最終作とやらが本作らしいが、その「平常運転ぶり」に驚かされる。「最終作」だからといった「力 み」や「特別」な感じがまったくないのだ。それが何となく人間味が感じられないというか、映画作家としての「持ち味」を感じさせないところでもあるのだ が…。
こ こからは映画を見てから!

みどころ
  相変わらずソダーバーグ作品にはスターが集結。「コンテイジョン」(2011)に次いでのソダーバーグ作品出演となるジュード・ロウを主人公に、「ドラゴ ン・タトゥーの女」(2011)で一躍スターダムにのし上がったルーニー・マーラを起用。さらに近作「マジック・マイク」で起用したばかりの チャニング・テイタム、「トラフィック」や「オーシャンズ12」(2004)でも起用したキャサリン・ゼタ=ジョーンズ…と、豪華な顔ぶれとなっている。 「らしい」って言えば「らしい」キャスティングだ。ソダーバーグという人はどこか「医療」「医師」の世界に関心があるらしく、ナゾの伝染病の感染爆発を描 いた「コンテイジョン」みたいな作品もある。今回はクスリにまつわるダークサイドに言及する傍らで、完全犯罪に巻き込まれた医師を描いたミス テリー・サスペンスをキッチリとやっている。これがなかなか見事で、あれよあれよという間にジュード・ロウの医師が罠にハメられていく描き方も怖ければ、 その引っかけていく手口の巧みさもコワイ。そして、ジュード・ロウがそれに反撃していく後半も鮮やか。語り口は極めて円熟。まったく破綻がない。前述した ように、ちょっとばっかり「利益偏重にはしる製薬会社批判」的ニュアンスも感じられるが、それはほんのちょっとした味付け。どちらかと言えば、医療現場を ネタにしてはいるが、ヒッチコック風「本格ミステリーサスペンス」こそをやりたかったのではないか。そういう意味では、これまであまり「映画ファン」的な 顔を見せていなかったソダーバーグとしては、珍しく「本人のやりたいこと」を前面にハッキリ打ち出した作品だと言えるかもしれない。クスリの副作用という 設定ではあるがちょっと精神病的な味付け、ナイフでブッスリという殺しの手口、そして映画の冒頭で「高層マンションのひとつの窓にカメラがどんどん寄って いって、それから部屋の中へと入っていく」…という見せ方が、何よりモロに「サイコ」(1960)の冒頭と一致するではないか。いやいや、よくよく考えて みれば出世作の「セックスと嘘とビデオテープ」からして「映像」を撮影する話だったし、そもそもタルコフスキー作品を大いに意識してのリメイクである「ソ ラリス」(2002)を撮っている時点で、僕はそれに気づくべきだったのだ。っていうか、もうちょっと早くからこういうところをハッキリ見せてくれていれ ば、僕もこの人の作品を好きになっていたかもしれないのに…何だか残念。それでも、フテ腐れたみたいに「劇場映画引退」なんて言うところの大人げなさが、 やっぱりソダーバーグだよな…って思わされちゃうんだけどね(笑)。

さいごのひとこ と

 使用上の注意をよく読んでご覧ください。

 

「スター・トレック/イントゥ・ダークネス」

 Star Trek - Into Darkness

Date:2013 / 11/ 25

みるまえ

  前作「スター・トレック」(2009)は、「コロンブスの卵」的にアッパレな作品だった。当初は「やれやれ、またぞろリメイクかよ」とウンザリしていた ら、カークやスポックなど「初代スタトレ」メンバーの若き日を描く企画と聞いて「おっ?」と驚いたものの、いわゆる「ビギニング」ものや「エピソード1」 ものだっていまや星の数ほどある。まぁ、若手俳優を使って新鮮味を出すんでしょ…と少々冷ややかな気分で見ることになった。案の定、無軌道でヤンチャな カークが登場してきて「やっぱりな」と思っていたが、見ているうちに「やややや?」とビックリ仰天。この作品、「エピソード1」ものかと思ってたら正確に は微妙に違う。なんとタイム・パラドックスによる「パラレル・ワールド」が生じている過去だから、厳密に言うと「エピソード1」とはチト違う。オリジナル 「スター・トレック」は微妙に異なる歴史が流れていることになるわけだ。つまりはシリーズ再起動というわけである。これはなかなか出てこない発想だ。これ をこしらえたのが、今をときめく才人J・J・エイブラムス。元々はテレビの人らしいのだが、あいにくと僕はテレビに疎いのでほとんど知らない存在だった。 映画じゃ「M:I:III」(2006)が初お目見えということだったが、これ自体はイマイチ。しかしその後は、プロデュースした「クローバーフィールド /HAKAISHA」(2008)、監督に回った「スーパーエイト」(2011)がいずれも大成功。おまけにどれもひとクセある娯楽作に仕上がっていると ころがミソである。おそらくは単なる「リメイク」か「エピソード1」企画だった「スター・トレック」を、世にも希なる「再起動」作品に仕立て上げたのは、 おそらくJ・J・エイブラムスの知恵なのである。そんな彼の新シリーズ「スター・トレック」の続編がやって来た。当然大いに期待してしまうのだが、チラシ を予告編を見ると大いに気になる点がふたつ。まずはタイトルの「イントゥ・ダークネス」。またしても「ダーク」。あの「ダークナイト」(2008)の悪影 響からか、何でもかんでも「ダーク」で「シリアス」なら偉くて高級みたいな、何も考えていないアメリカ人の単純さがイヤ。また「ダーク」かよ。暗くてイヤ 〜なエンディングにすれば立派みたいな傾向は本当にイヤなんだよな。正直言ってドラマの結論を重要人物の死とか悲劇で終わらせるなんてのは、ドラマトゥル ギーではむしろ簡単な方なのだ。困難で厳しい状況を設定しながら人物を救出することの方が100万倍難しい。だから最後を悲劇で終わらせてばかりのストー リーテラーは、ぶっちゃけあまり頭と腕が良くないはずだ。なのにまたぞろ「ダーク」。宣伝コピーまで「人類最大の弱点は、愛だ」とか、暗〜いエンディング にする気マンマンではないか。そしてもう1点…ポスターやチラシにカークやスポックじゃなくて、変に気取ったツラの人物が刷られているのも気になる。こ の、昔の三田明みたいな奴(笑)は誰なんだ? そんなこんなであれこれとイヤな予感がしながら、結局は見に行ってしまったのだけれど…。しかし夏休み映画 の感想文が11月アップってのはマズイよなぁ。

ないよう

  毒々しいまでの真っ赤な森。ここは間違いなく地球ではあるまい。そこを白いガウン状の衣装を羽織って突っ走るひとりの男。彼はよくよく見ればU.S.S. エ ンタープライズ船長ジェームス・T・カーク(クリス・パイン)。ところが彼の目の前に、巨大な何者かが現れる。慌ててこの巨大な生き物を武器を使って倒し てしまうカークだったが、その時、聞こえてきたのは耳慣れた男のウンザリするような声。「何やってるだ、カンベンしてくれよ!」…声の主はエンタープライ ズの船医にしてカークの盟友マッコイ少佐(カール・アーバン)。カークは目の前に立ちはだかったこの巨大な生き物を条件反射的に倒してしまったが、そこに 乗っていたのがマッコイ。これはこの惑星における馬のような乗り物だったのだ。そして今カークとマッコイは、大勢の連中に追われて逃げている最中。彼らを 追っているのは、この惑星の原住民たちだ。白いガウンは彼らにまぎれるための変装だったのである。実はカークたちエンタープライズのクルーは、探査中に激 しい火山活動でこの惑星が壊滅的打撃を受けてしまうことを知った。そこでリスクを冒して、この惑星の住人たちを救うために潜入していたというわけだ。一 方、副官のスポック(ザカリー・クイント)は、火山内に低温核融合装置を仕掛けて爆発させるべく、防熱服に身を包んで火口内に降りていく。ところが途中で 彼をぶら下げていたワイヤーが切れて火口内に落下。危うく中の岩盤の上に落ちて助かったものの、周囲は溶岩渦巻く危険な状況だ。戻るに戻れない。おまけに 低温核融合装置を爆発させたら一巻の終わり。その頃、カークとマッコイは、原住民の手から逃れて岸壁から海へダイブ。海中に潜んでいたエンタープライズの 船内に戻ることが出来た。しかし迎えた操舵長ヒカル・スールー(ジョン・チョー)と通信士ニヨータ・ウフーラ(ゾーイ・サルダナ)の表情は深刻だ。スポッ クが戻れない。早く爆破しないと惑星が壊滅してしまうが、爆発させたらスポックが危ない。エンタープライズの転送システムで戻そうとするが、位置的にこの 海中からではそれも難しい。そうなると転送システムを作動させるために浮上しなければならないが、それはこの惑星の原住民たちの前にエンタープライズをさ らすことになる。まだ未開で文明化していないこの惑星の住民に干渉してしまうようなことは、艦隊規則違反なのだ。スポックは例によって杓子定規に自分を見 捨てるように告げるが、カークにそんなことが出来るわけはない。彼は独断でエンタープライズを浮上させ、転送でスポックを救出。低温核融合装置が火口で爆 発して、惑星は全滅を免れた。原住民は驚愕するとともにエンタープライズの絵を地面に描き出したが、まずはめでたしである。しかし、サンフランシスコの宇 宙艦隊本部ではこれを「めでたし」とは思わなかった。地球に戻って艦隊本部に出頭したカークとスポックは、クリストファー・パイク提督(ブルース・グ
リーンウッド)に呼び出され、先の惑星での一件でたっぷり絞られるハメになる。スポックがバカ正直にも上にあの一件を報告したため、「カークの独断」が露 見してしまったのだ。これによってカークはエンタープライズの船長を解任、パイク提督が復帰することになる。これにはカークもさすがに落胆。そしてスポッ クのあまりの石頭ぶりに怒り心頭だ。こうして失意のカークがバーで飲んだくれながらボヤいていると、そこにパイク提督がやって来る。パイクはカークに、ス ポックがUSSブラッドベリーに転属になったこと、カークがエンタープライズの副官となること…を告げた。わずかながらも復活のチャンスを与えられたわけ で、彼を艦隊へと導いてくれた「恩人」の厚意に感謝しながらも、降格であることに変わりない現実にカークの心は晴れない。さて、それから話は少々さかのぼ る。ここはサンフランシスコから遠く離れたイギリスはロンドン。宇宙艦隊支部に勤務するトーマス・ヘアウッド(ノエル・クラーク)とその妻(ナズニーン・ コントラクター)が、重病の娘ルシールを見舞って病院へとやって来る。娘は不治の病に冒され余命いくばくもない。悲嘆に暮れながら病院を出るトーマスに、 一人の男が近づいてくる。その男ジョン・ハリソン艦隊士官(ベネディクト・カンバーバッチ)は「娘さんの命は救えます」と告げると、トーマスにある提案を するのだった。それから数日後、ある覚悟を決めた表情のトーマスが、宇宙艦隊のロンドン支部へとやって来る。彼はその中枢のデータ基地へと赴き、自爆して すべてを破壊した。トーマスは例のジョン・ハリソンに買収されていたのだ。この知らせはすぐにサンフランシスコの本部に届き、カークとパイク提督は緊急招 集をかけられて本部へと急ぐ。本部ではあのスポックと合流。スポックに「君と離れるのは寂しい」と言われるカークだが、「告げ口」されたカークがそれを聞 いて喜べるはずもない。そんなこんなで会議場へと集まったカーク、スポック、パイクと宇宙艦隊士官たち。そこでアレクサンダー・マーカス提督(ピーター・ ウェラー)は、事件の概要を語った。ロンドンでの自爆の前に、トーマスは自分がジョン・ハリソンに買収されて爆破することを連絡していたのだ。その場に集 まった士官たちに、ジョン・ハリソンを捕らえよと言い放つマーカス提督。そんな中、カークはまたまた例の「独断暴走」の虫が鎌首をもたげた。黙って聞いて いるべき…と分かってはいたが、彼はどうしても素朴な疑問を口にせずにはおれなかったのだ。ハリソンはなぜ艦隊データを爆破しなければならなかったの か?…そう発言した次の瞬間、カークは恐ろしいことに気づいた。重大事件が発生した時、艦隊では艦長・副官をはじめとする幹部たちが招集され、本部に一同 に会することになっている。つまり、今回の行動は「この場所に彼らを集めるため」だったのではないか? そう思うや否や、その疑念はあっという間に現実と なった。突然、会議場に雨あられと銃弾が降り注いだからだ。何人かの士官が倒れ、他の士官たちは慌てて逃げまどった。会議場は艦隊本部の高層ビル上層階に あったが、そこに目がけて浮遊した小型機から銃弾が発射されていたのだ。操縦しているのは例のジョン・ハリソン。カークは機転を利かせ、消化器のホースを 使って小型機を操縦不能にしたが、墜落間際にジョン・ハリソンは転送によっていずこかへと消えた。こうして難を逃れた一同だったが、カークとスポックの前 でパイク提督は息を引き取ってしまう。「恩人」の死に、カークは悲嘆に暮れた。エンタープライズの機関主任モンゴメリー・“スコッティ”・スコット(サイ モン・ペッグ)は、ハリソンがクリンゴン帝国の本星クロノスへと逃れたことを知る。 クリンゴンと敵対関係にある宇宙艦隊がここに向かえば、クリンゴンとの全面戦争だ。身動きがとれない。そんな状況下、カークはマーカス提督から、秘密裏に エンタープライズでハリソンを追跡して殺すよう命じられる。思いも掛けぬ船長復帰とパイクの敵討ちに、身が引き締まる思いのカーク。カーク、スポック、 マッコイは、なぜか招集された新米の兵器係キャロ
ル・ウォレス(アリス・イヴ)とともに、エンタープライズにアクセスするためのシャトルに乗り込む。しかし今回の任務を知ったスポック、マッコイやウフー ラは、ハリソンに難色を示す。さらに、今回のハリソン追跡・殺害にあたって艦隊本部からあてがわれた新型魚雷について、機関主任のスコッティがその安全性 に疑念を差し挟んでくる。しかし「ジョン・ハリソン憎し」で頭に血がのぼっていたカークは、そんなスコッティと真っ向対立。納得できないスコッティはエイ リアンの相棒キーンサー(ディープ・ロイ)と一緒に辞職してしまう。代わりにカークは、航空士のパヴェル・チェコフ少尉(アントン・イェルチン)を機関
主任に任命するが、不慣れな彼ではいささか心細いのは否めない。こうして間際から波乱ぶくみの幕開けとなったエンタープライズの出発だったが…。

みたあと

  それにしても、例のポスターやチラシに刷られた「三田明みたいな奴(笑)」の正体が気になる。写真を見てもらえば分かるが、いや、ホントに似てるんだこれ が(笑)。ちなみに「三田明」って誰なんだ?…という人も少なくないだろうと思うので少々説明すると、1960年代に活躍したアイドル的な歌手だった。例 のいわゆる「御三家」(橋幸夫、舟木一夫、西郷輝彦)ではなかったものの、一時はそれに匹敵するくらい人気があったように思う。もちろん人気絶頂期には 「紅白歌合戦」も常連だった。イマドキはほとんど忘れられた存在になっちゃっているので、いきなり「三田明」などと言われてもほとんどの人は「???」だ ろうが、50代以上ならピンと来る。それでも1960年代のアイドルでは、若い人にはまったく知られていないか…。ここで何でこれほど「三田明」にこだわ るかというと、今回の映画はどうやらこの「三田明モドキ」がメインらしいから。何しろカークも出ていなければこのシリーズの「アイコン」でもあるスポック さえ出てこないポスターやチラシに、この気取った「三田明モドキ」が単独で偉そうに出ている。みなさんは「三田明」に「???」だったろうが、こっちはこ の「モドキ」の方に「こいつは一体誰なんだ?」と思ってしまった。泣く子も黙る老舗「スター・トレック」シリーズで、看板のカークやスポックを押しのけて 出しゃばるこいつは何者だ? 正直その絵柄を見た瞬間からイラッとしたし、この「三田明」は誰だ?…と気になった。それというのも、僕が昨今の海外の芸能 界のニュースやら海外のテレビドラマにまるっきり疎いから。この「三田明モドキ」…みなさんには先刻ご承知の「常識」みたいなもんだろうが、最近何かと話 題になるテレビドラマシリーズ「シャーロック」でその主役シャーロック・ホームズを演じているらしいベネディクト・カンバーバッチとかいう男らしいのだ。 ここで「シャーロック」というタイトルが浮上して、僕は思わず「またかよ!」と言いたくなった。とにかく僕の周囲では「シャーロック」絶賛。「すぐ見ろ」 「早く見ろ」「まだ見ていないのか」「何で見ないのだ」…とうるさいことうるさいこと。悪いがこちとら劇場映画だけでもいっぱいいっぱいで、テレビシリー ズ見てるほどヒマじゃないのだ。勘弁していただきたい。それでも「シャーロック」が評判のいいシリーズであることは知っていたし、そこでワトソンを演じて いたダドリー・ムーアみたいな役者…もとい、マーティン・フリーマンが、「ホビット/思いがけない冒険」(2012)で主役を張るという異例の好待遇と なったことも知っていた。となると、この「カンパチ」とかいう魚みたいな言いにくい名前の「三田明」役者も、まさに「満を持して」のスクリーン登場という わけなんだろう。だが、偉そうで調子に乗り過ぎなんだよこいつは。そこへ来て「人類最大の弱点は、愛だ」とかいう上から目線のコピーもイラッと来る。僕は 「偏見」だと分かっていてもこういう「特別扱い野郎」が昔からどうも好きではないのだが、とにもかくにも、今回このカンパチこと「三田明モドキ」が続編と しての「増量」部分であることは間違いない。僕にはその「増量」としてのうまみが感じられないだけだ。さらにさらに、今回は「イントゥ・ダークネス」だっ たんだよな。どうせイマドキ流行の「シリアスにして深刻ぶれば高級」みたいな話になってるじゃないの? 悪いけど「たかが」「されど」の老舗「スター・ト レック」なんだから、そんなチャラい風潮に乗って「ダークネス」なんてドヤ顔で言ってほしくない。最後にこのカンパチ野郎が偉そうにフンぞり返って後味の 悪い幕切れ…なんて展開は、わざわざお金を払って見たくもないのだ。

みどころ
  もともとが主要登場人物の絡みの妙で売っていた「スター・トレック」シリーズだが、「再起動」後の前作も「青春編」にはなってもその基本は変わらず。しか も「あの」カークの若き日だから、少々無軌道でヤンチャな「若気の至り」ぶりが強調される。今回も開巻まもなくやらかしてしまい、早速お目玉を食らうとい う幕開けだ。そして、始まって早々に例の「三田明」ことカンパチ旦那の登場。このあたりから「ダークナイト」みたいに陰鬱な話になっていくんじゃないかと 思わず身構えてしまう。若気の至りにも程があるカークは、どんどん増長してスコッティの助言も聞かなくなってしまう…となると、こりゃあやっぱり「ダーク ネス」なんだろうかとイヤな気分が脳裏をよぎる。おまけに「三田明」ことカンパチが大見得切ってええカッコしいでカークたちの前に現れるや、ますますそん な雰囲気が濃厚になってくる。ところがどっこい、そこはそれ腐っても「スター・トレック」、安心のブランドJ・J・エイブラムスだった。そもそも深刻にな ろうにも、レギュラーメンバーの珍妙なやりとりが「売り」の「スタトレ」では心底暗くなれるわけもない。おまけにメインを張るがオッチョコチョイでヤン チャな「森の石松」風ヤング・カークと来てるから、ますますユーモアが強調される。「三田明」ことカンパチ旦那は精一杯深刻な顔をして大見得切りまくって いるけど、その周囲を取り囲む「スタトレ」オールスターズがアホな漫才やってるから、一人だけ「空気読めない奴」みたいになってて笑ってしまう(笑)。 なぁるほど、こういうやり方もアリなのか。そして映画の結論も、乱暴に言ってしまえば…いつも便秘みたいな顔して深刻になって、復讐だとか思い詰めたらロ クなことないよ…ってお話。カンパチの気取りっぷりが良い感じで活かされていて大いに感心した。さすが才人のJ・J・エイブラムス! お話としてもエン タープライズと敵の戦艦が地球に墜落、サンフランシスコ大パニック、カンパチを追ってスポック大追跡(ここでの感情モロ出しのスポックも、なかなか珍しく て楽しい)…と、まるでシッポまでアンコが詰まった鯛焼きみたいな大サービスぶり。特に僕は見ていて途中から尿意を催していたので、苦しくも楽しいという 難行苦行の鑑賞となってしまった(笑)。

こ こからは映画を見てから!

おまけ

  しかもしかも! この「三田明」ことカンパチ野郎の正体が、何と「スタトレ」映画版の第2作にしてシリーズ最高傑作「スター・トレック2/カーンの逆襲」 (1982)に登場してきた悪役カーンだったとは! 僕は別に「スタトレ」マニアではないが、この悪役カーンがオリジナルのテレビシリーズから出てきてい る有名な悪役キャラであることは知っていた。テレビ版と「カーンの逆襲」ではラテン系二枚目リカルド・モンタルバンが演じていたこのカーンだから、今をと きめく気取ったイケメンのカンパチが演じることになったわけかと妙にナットク。ある意味で、これも絶妙なキャスティング。しかもカンパチがカーンであるこ とに気づいてみると、本作自体が「カーンの逆襲」の絶妙な変奏曲になっているから見事だ。まさかそんな内容になっているとは知らなんだ。「カーンの逆襲」 はSFコメディの傑作「タイム・アフター・タイム」(1979)を撮った才人ニコラス・メイヤーによる抜群のアイディアが売り物だったが、それを見事に 「本歌取り」したJ・J・エイブラムスには脱帽だ。そんなこんなで、見終わった時にはすっかり第3作が楽しみになってしまった。何でも「スター・ウォー ズ」の新シリーズはこの男が撮るらしいが、こいつなら許せる気がしてきたよ。

さいごのひとこ と

 カンパチは出世魚。


 

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