ルーカスVSスピルバーグ最後の頂上決戦

WAR of the WARS

「宇宙戦争」"War of the Worlds"

「スター・ウォーズ/エピソード3:シスの復讐」
"Star Wars - Episode 3 : Revenge of the Sith"


 

Review 2

「スター・ウォーズ/エピソード3:シスの復讐」

Star Wars - Episode 3 : Revenge of the Sith

ロング・バージョン その2

(2005/07/11)


 

あらすじ 

 銀河では果てる事を知らない戦争が、さらに激化の一途を辿っていた。

 共和国と分離主義者との抗争が拡大・長期化するにつれ、共和国最高議長パルパティーン(イアン・マクダーミド)の政権は延長され、権限は徐々に拡大していく一方だった。だが「戦時下」「有事」という言葉が、すべてをなし崩しにしていた。それらは反発よりもむしろ大きな支持を集めていたのだ。

 そんな折りもおり、分離主義者側がパルパティーン議長を誘拐するという非常事態が発生。二人のジェダイ…オビ・ワン・ケノービ(ユアン・マクレガー)とアナキン・スカイウォーカー(ヘイデン・クリステンセン)がパルパティーン議長奪還の命を受け.、拉致されていると見られる敵宇宙戦艦「インビジブル・ハンド」へと急行する。

 宇宙艦隊同士の壮絶な戦闘の最中、二機の戦闘機に分乗して駆けつけるオビ・ワンとアナキンだが、早速敵兵器の攻撃で危機に陥るオビ・ワン機。何とかアナキンの助けを借りて危機を脱して「インビジブル・ハンド」に乗り込めば、ここでも再び絶体絶命のピンチに追い込まれる。こうして一度ならず二度までも危ない橋を渡りながら、常にアナキンの度胸…時に無謀とも言えるが…によって救われるオビ・ワン。

 こうして「インビジブル・ハンド」艦橋へと辿り着いたオビ・ワンとアナキンは、そこで捕らえられているパルパティーン議長と、分離主義者側の元凶の一人ドゥークー伯爵(クリストファー・リー)を見つける。三人がそれぞれライトセーバーを抜き合って、たちまち始まる二対一の大チャンバラ。

 前回はオビ・ワンが倒れ、アナキンが倒れ、ヨーダまでが出馬しても決着が付かなかったドゥークー伯爵とのライトセーバー対決。今回も二対一という好条件にも関わらず、ジェダイの二人組は大苦戦。あげくの果てにオビ・ワンはドゥークーの念力に吹っ飛ばされ、その場に横たわって気絶するアリサマ。こうして単独でドゥークー伯爵と対峙しなければならなくなってしまうアナキン。だが彼は決して慌ても焦りもしなかった。「僕はあの時よりもっと強くなっている!」

 こうしてアナキンはドゥークー伯爵を攻めに攻め、ついに彼のライトセーバーを持った片手を切断して、戦いに一気に終止符を打った。

 「とどめを刺せ、アナキン!」

 何とパルパティーン議長がドゥークーを殺せとの指示を出すので、思わずわが耳を疑うアナキン。「お慈悲を!」と懇願するアナキンだが、ドゥークーを殺せというパルパティーン議長の言葉を拒みきる事も出来ない。「これは君の切り落とされた手に対する報復なのだ。殺れ、アナキン!」

 この時、ドゥークー伯爵は明らかに当惑の表情を見せていたのだが、アナキンはその変化を見落としていた。こうして断腸の思いながら、アナキンはドゥークー伯爵の首を切り落としてしまう。

 しかもパルパティーン議長は、急いで逃げなければならないからオビ・ワンは放っておけ…とまで言い放つ。だがオビ・ワンはアナキンの師匠。捨て置く訳にはいかない。かくしてオビ・ワンを背負いつつ、パルパティーンを連れて艦内を逃げる事になるアナキンだった。

 だが、またしても捕らえられてしまう三人。今度は全身機械のサイボーグ司令官グリーバス将軍の前に引き出されるハメになる。このグリーバス将軍なる人物、ジェダイを倒してはそのライトセーバーを収集するのが楽しみという悪趣味な輩だ。だが、それがかえって仇となった。フォースの力で懐に収めたライトセーバーをオビ・ワンに奪還され、たちまち形勢は逆転。慌てたグリーバス将軍は、辛くもその場を逃れて脱出ポッドで避難だ。

 「インビジブル・ハンド」は、皮肉にも友軍の攻撃で航行不能の状態に陥っていた。すでに脱出ポッドは全機発進済み。その巨体を真っ二つに折りながら、「インビジブル・ハンド」はゆっくりと大気圏へと落下して行く。だがオビ・ワンとアナキンの必死の操縦の甲斐あって、何とか満身創痍の「インビジブル・ハンド」は空港への不時着を果たす。出迎えた共和国要人たちの前に意気揚々と現れるアナキン。そんなアナキンに、「これはオマエの手柄だ」とオビ・ワンも一歩譲って去って行く。だがアナキンが最も嬉しかったのは、物陰からコッソリ彼を出迎えたパドメ(ナタリー・ポートマン)の姿だった。

 しかも彼女からもたらされた朗報は、アナキンを幸福感で満たす。何とパドメは妊娠したと言うのだ。それが二人の秘密の結婚を表沙汰にする事は必至。その事に多少なりとも不安を抱くパドメであったが、アナキンは「今は幸せを味わおう」とまったく気にしない。

 だがアナキンは、すぐに別の悩みを抱くようになる。

 それは夜に彼を苛む悪夢…そこではパドメが出産に苦しみ、やがて死に至ってしまう。かつて母の死を先だって悪夢で見ていたアナキンとしては、それはシャレにならない予感であった。彼はそれが「現実」となる事を半ば確信し、何とか回避しなければと焦り狂う。思いあまったアナキンは、それが誰の事かを伏せながら悪夢の件をヨーダ(フランク・オズ)に相談した。ところが御大ヨーダの言う事たるや、「何かに執着すると暗黒面に落ちることになる」…とか何とか、禅問答みたいな要領を得ない話ばかり。これではクソの役にも立たない。

 ところでその頃、ヨーダ、メイス・ウィンドゥ(サミュエル・L・ジャクソン)、オビ・ワンらが率いるジェダイ評議会は、パルパティーン最高議長の動向に不信感を抱いていた。戦争をいいことに権勢を増すばかり。しかも在任期間も野放図に延びている。そんなパルパティーンの動きは、ジェダイたちにとってキナ臭いモノでしかなかった。そしてアナキンが個人的にパルパティーンに接近しすぎているのも気に入らなかった。特に元々アナキンを信用していなかったメイス・ウィンドゥは、彼への不信感を公言してはばからない。

 パルパティーンの方はパルパティーンの方で、アナキンとの個人的親しさを120パーセント利用する。自分がジェダイ評議会に評判が悪いと知って、アナキンに自分の代理人として評議会に出席するように頼んだのだ。ジェダイ・マスターしか出られないジェダイ評議会への出席。アナキンが内心胸ときめかせたとしても、誰も責められまい。だがジェダイ評議会はアナキンの「代理人」としての出席は認めたものの、彼をマスターとする事は認めなかった。これにはアナキンも、さすがに憤りを隠せない。「評議会への出席を認められたのにマスターではない」なんて前例がない…と怒りをブチまける。だがそれを言うなら、そもそもこんな若さで評議会出席を認められた事自体が「前例にない」事なのだが、アナキンにはそんな冷静な考えはもはや浮かばない。自分はナメられている、コケにされている…という気持ちを打ち消しきれない。

 しかもアナキンの評議会出席承認は、パルパティーンの動向を探って逐一報告せよ…というジェダイ側の暗黙の要請を含んでいたのだ。言いにくそうにそれを告げるオビ・ワンの後ろめたそうな口調が、これまたアナキンを苛立たせる。言ってみれば、それはアナキンにスパイをしろと言うことだ。天下のジェダイにあるまじきセコい手としか思えない。大体そんな事を人にやらせるなら、評議会の場で堂々と頼めばいいではないか。そんなどうにもスジの通らないやり口が、アナキンをさらに頑なにさせる。

 そんなアナキンの動揺を見透かしたように、パルパティーンは彼を観劇中のオペラ・ハウスに呼びつける。いまやパルパティーンの方にこそ親しみを感じていたアナキンは、まんまとスパイの一件についても白状してしまう。「僕の口からは言えません」と言えば、それは白状しているも同然だろう。ジェダイの師匠たちは裏切れないものの、自分を常に評価してくれているパルパティーンに、どうしても悪い感情は抱けないアナキンであった。

 そしてこのオペラ・ハウスで、アナキンはパルパティーンから聞き捨てならない話を告げられる。それは悪の権化…「シス」の持つ強大な力についての話だ。それによれば、「シス」は人の「生き死に」でさえもコントロール出来ると言うのだ。「死」さえ超越出来る…と。

 ならばパドメの命でさえも…アナキンはそう思わずにいられない。そんな内心の揺れる思いを、アナキンはパドメについつい漏らしてしまう。「僕はジェダイの理想から逸れてしまいつつあるのかもしれない」

 そんな間の悪いタイミングで、肝心のジェダイの重鎮たちは揃って共和国の首都コルサントを留守にする事になってしまう。ヨーダはウーキー族の故郷・惑星キャッシークが分離主義者の攻撃を受けていると聞き、その救援に向かった。オビ・ワンは惑星ウータパウにあのグリーバス将軍が隠れているとの情報を得て、その討伐に向かった。グリーバスさえ捕らえれば、この戦争は終わる。そうすればパルパティーンの不当な「戦時下」権限も、その名目を失うはずだ。

 ところがこのグリーバス将軍討伐は、アナキンが派遣を熱望していたものだった。おまけにそんなアナキンの気持ちを見透かすように、パルパティーンがくさびのような一言を打ち込んでいた。「これでジェダイが君を派遣しないとすると、ちょっといかがなものかと思わざるを得ないな」

 そもそもアナキンは、出発前にオビ・ワンが心配して何かとパドメの元に嗅ぎ回りに来たのも気に入らなかった。オビ・ワンはパドメとどういう間柄なのだ?…こうなるとアナキンは、すべてに疑心暗鬼にならざるを得ない。

 さて単身ウータパウに乗り込んだオビ・ワンは、巨大トカゲにまたがり敵を奇襲。そこに味方もなだれ込んでの総攻撃となった。オビ・ワンはグリーバス将軍と一騎打ち状態。やがて奇妙な巨大車輪状の乗り物で逃げ出したグリーバス将軍を、オビ・ワンは巨大トカゲで必死に追撃だ。

 オビ・ワンがグリーバス将軍を追いつめた…との報は、たちまちコルサントのジェダイの本部に伝えられた。メイス・ウィンドゥ以下ジェダイ評議会の面々は、アナキンにこの情報をパルパティーン議長に伝えるように告げる。グリーバスが捕らえられたあかつきには、「戦時」は終わる。「戦時」が終われば、パルパティーンの肥大した「権限」もまた終わるはず。ならばパルパティーンに後ろ暗い意図があらば、この情報に何らかの反応を見せるはずだ。

 ところがパルパティーンは慌てず騒がず、逆に意表を突く発言をする。「フォースの暗黒面には、超自然的な力さえあるのだぞ」

 「それは学ぶ事が出来るのですか?」と、アナキンもついつい訊ねてしまったのがマズかった。

 「ジェダイからでは無理だな」

 何と…パルパティーン最高議長は、この期に及んで自らが「シス卿」ダース・シディアスである事を堂々と暴露するではないか!

 「パドメの命を救えるのは、暗黒面の力しかないぞ」

 ズバリ弱みを指摘されたアナキンは、「シス卿」ことパルパティーンに向けてライトセーバーの刃を向けたものの、そのまま何も出来ない。せめて、この事実をジェダイ評議会へ告げる…とうめくのがやっとだった。しかしパルパティーンは不思議と平然としていた。

 あまりの事に動揺を隠せないアナキンは、それでもこの時点ではジェダイ評議会への忠誠を誓っていた。だからメイス・ウィンドゥに、パルパティーンが「シス卿」である事実を告げもした。そしてパルパティーン逮捕の現場に自分も立ち会わせてくれ…と懇願した。だが根っからアナキンを信用していないメイス・ウィンドゥは、これもまたアッサリ拒否するではないか。

 この時、アナキンの中で何かがブチッと切れた。

 このままではパルパティーンはメイス・ウィンドゥに殺されてしまう。パルパティーンが殺されてしまったら、フォースの暗黒面を知る術がなくなる。暗黒面を知ることが出来なければ…パドメは死ぬ。

 そう考えると居ても立ってもいられなくなったアナキンは、慌ててパルパティーンのいる元老院へと向かう。

 ところがその頃、パルパティーン逮捕にむかったメイス・ウィンドゥたちは大変な目にあっていた。

 さすが「シス卿」の称号はダテじゃない。ジェダイでも手練れな者を数名同行させたメイス・ウィンドゥだが、彼らはパルパティーンの手でアッという間に片づけられてしまった。残るはメイス・ウィンドゥただ一人。しかしそこはメイス・ウィンドゥ。パルパティーンを窓辺に追いつめ、ジリジリと持久戦へと追い込んだ。

 パルパティーンは強烈なパワーを発してメイス・ウィンドゥのライトセーバーを何とか抑えていたが、それにもいよいよ限界が訪れようとしていた。パルパティーンの顔は徐々に青白く変色し、妙に爛れてシワだらけになっていった。それは、まさに悪の帝王「シス卿」そのものだ。

 ところが、そこにアナキンがやってくる。

 その場のパルパティーンとメイス・ウィンドゥの姿を見れば、どうしたって弱っている老人を屈強な男が痛めつけているようにしか見えない。しかもどう見ても、メイス・ウィンドゥはパルパティーンを裁きの場に引きずり出すのではなく、この場で抹殺しようとしているのは明らかだ。「それはジェダイにあるまじき事です!」

 だがメイス・ウィンドゥは聞く耳を持たない。このままではパルパティーンはやられる。…そう考えると、アナキンはもはやジッとしていられなくなった。

 「えいっ!」

 何とアナキンはライトセーバーを振るって、メイス・ウィンドゥの手首をチョン切ってしまった。当然メイス・ウィンドゥのライトセーバーも失われた。するとパルパティーンは、それまでの猫をかぶった弱々しい表情をガラッとかなぐり捨てるではないか。

 「ワッハッハッハ!」

 パルパティーンはものすごいパワーでメイス・ウィンドゥを吹っ飛ばすと、彼は窓から遙か下まで転落していった。

 とんでもない事をしてしまった…。

 アナキンが我に返った時には、もう遅い。もう後戻りは出来ない。帰りの橋は焼き落としてしまった。パルパティーン…もといダース・シディアスは、アナキンを弟子とする事を告げた。だが、もはやアナキンはそれを拒む事は出来ない。それ以外に、彼の取るべき道はない。

 「オマエと私が力を合わせれば、人の生き死ににまつわるナゾも必ずや解ける事が出来るだろう」

 フォースの暗黒面なら絶対生き返らせる事が出来る…という断言からいつの間にか言い分がかなり後退している「シス卿」だが、今さらそれに疑念を挟んでいる場合でもない。アナキンはその場に跪いて、ダース・シディアスへの忠誠を誓うより他なかった。

 「こうなったら一刻も早く、ジェダイを一人残らず殲滅しなければならん」

 「その通りです、シス卿」

 まさしくその通り…アナキンはもうそう思うしかなかった。事ここに及んだ以上、もはやためらってはいられない。ためらったら、こっちがやられる。やり始めたら徹底的にやるしかないのだ。

 「さぁ、ジェダイ神殿へ行け! オマエは今日から、ダースベイダー卿を名乗るがよい!」

 

 

つづく To Be Continued

 

 


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