ルーカスVSスピルバーグ最後の頂上決戦

WAR of the WARS

「宇宙戦争」"War of the Worlds"

「スター・ウォーズ/エピソード3:シスの復讐」
"Star Wars - Episode 3 : Revenge of the Sith"


 

Review 2

「スター・ウォーズ/エピソード3:シスの復讐」

Star Wars - Episode 3 : Revenge of the Sith

ロング・バージョン その1

(2005/07/11)

ショート・バージョン はこちら


 

見る前の予想

 

 1999年、あの「スター・ウォーズ」の新作が制作されると聞いて、
素直に喜んだ人は果たしてこの日本に何人いただろう?       

 実際のところ、第三作(「スター・ウォーズ」サーガで言えば「エ
ピソード6」にあたる)「ジェダイの復讐」から幾年月。その「ジェ
ダイの復讐」自体が何とかかんとか息も絶え絶えで結末まで辿り着い
た…というテイタラクの印象だっただけに、旧三部作を見てきた者と
しては「やめときゃいいのに」…と思ったのが正直なところではないか。

 そもそも、僕らがすでに見ている旧三部作の「後」のお話で
はなく、その「前」に遡る物語だと言う。それを聞けば、なお
さらイヤ〜な予感がしてくる。なぜなら、僕らはその話が行き着
く先を知っている。それはもうとっくの昔に見てしまっている。
だから、これから見せられるお話に何ら意外性がない。驚きも新味
もまったくない。これでは、物語自体に相当力がないともたないだろ
う。                              

 しかも久々ジョージ・ルーカス御大が監督出馬と聞いて、ま
すます不安になる一方だ。ルーカスが監督を務めるのは、何
とこの時点で22年ぶりのこと。にも関わらず、これでまだたっ
たの4作目だ。駆け出しの「新人」でしかない(笑)。それでい
て、現場から長く離れていたから、思いっきり勘はニブりまくっ
ている。心配するなと言う方が無理と言うものだろう。     

 もちろんそうは言っても「スター・ウォーズ」の新作なら見た
い。ペプシのキャップのキャンペーンに乗せられたわけではない
が、それでも映画の公開が迫れば気持ちが盛り上がった。誰が何と
言っても、あの「スター・ウォーズ」の新作だ。見逃せる訳はない
だろう。                           

 

 そうして公開されたエピソード1:ファントム・メナス(1999)が失望しか与えてくれなかったのは、もうあちこちで何度も言って来た事だ。そして、そう思ったのは僕だけではないはず。ダース・ベイダーになるはずのアナキン・スカイウォーカーの少年時代を描くこの作品、ハッキリ言ってあまりに中身がなさすぎた。今思い起こしても、ストーリーがまるで思い出せない。いや、思い出せるけど…中身空っぽの印象しかないのだ。そして他に思い出す事と言えば、ポッド・レースすごかった、ジャージャー・ビンクスつまんなかった、新悪役と大宣伝されたダース・モール弱すぎた…(笑)。ハッキリ言ってイヤな予感が全部当たってしまった。

 しかし、さすがにこれにて「スター・ウォーズ」がオシマイ…という事はないだろう。僕は「エピソード1」は単体の作品として評価すべきではないかもしれない…とはチラッと思ったんだよね。こういう変則的カタチを取るならば、これは長編の一章に過ぎないと見るべきだ…と。

 もっとも、これはいくら何でも無惨だった「エピソード1」を擁護すべく、苦し紛れに捻り出した言葉ではある。とりあえずこれ一本で劇場にかかり、お客さんからお金をもらって見せるモノだ。それで「これ一本では評価出来ない」はないだろう。もし本当にそうなら、三本完成したところで全部いっぺんに見せるべきだ。だから、内容的には「サーガ」の一部分として見るべきかもしれないが、単体の映画としてはハッキリ駄作だと思った。それは残念ながら間違いないと思う。

 

 そして待つこと3年。またまたやってきたエピソード2:クローンの攻撃(2002)に僕が抱いた期待は、正直言ってかなり低かったと言っていいだろう。成長したアナキンを演じるヘイデン・クリステンセンにも、まるっきり魅力を感じられなかったからね。「どうせ」ダメだろう…というのが、僕の見る前の本音だった。

 ところが、これが意外に面白い。

 前作と違って、見せ場もお話も詰まっている。何せアクションがスゴい。これは間違いなく、前作の反省に立ってのことだろうね。そしてミステリーもある。

 ただし…何せ前作はそれなりに期待もしての「アレ」だったから大失望。今度は思いっきり期待値ゼロの中で見ての「コレ」だから面白かったという事もあっただろう。中身はかなり改善してはいるが、こっちの見る目も変わってはいたのだ。

 それに…やっぱりヘイデン・クリステンセンに華がない。まったく魅力がない。ただの目つきの悪い若い男にしか見えない。それがナタリー・ポートマン扮するパドメと恋愛に落ちるのも、何となくスッキリしない。

 おまけに…だいぶ改善されたジョージ・ルーカス演出も、恋愛場面だけはダメだったのか。このアナキン=パドメの恋愛場面に関して言えば、ハッキリ言ってシリーズ中最悪の場面と言っていい。お花畑でルルルルル〜…みたいな、お菓子のCMとかダイヤモンド婚約指輪のCMみたいなシロモノを見せられても困る。居たたまれないし恥ずかしい。暖炉の火がパチパチで恋の炎も燃え上がる…ってのも勘弁してくれ。ルーカスは女房に逃げられてから、まるで女っ気がなかったんじゃないだろうか(笑)? たまにはオナニーだけでなく女とセックスもしろ。

 まぁ、それはともかく、お話がどんどん風雲急を告げている…という事は伝わって来たし、見ている者を飽きさせない工夫はあった。それともう一つ…かなり顕著になってきた特徴があったのだが、それは後ほど詳しく触れよう。イマイチ華がなく力不足の観があったクリステンセンも、むしろ見ようによっては役どころに合っているかもしれぬ。「選ばれし者」のジェダイとして見いだされはしたが、実はその「器」になかった者の悲劇…としてダースベイダーへの転落を考えれば、これはこれで適役かもしれないと思えて来たのだ。

 だから「エピソード2」は、僕にとってかなり持ち直してきた作品…として記憶されている。そうなると、お次はいよいよ真打ち登場だ。

 もっとも「エピソード1」以前に僕が抱いていた懸念が現実のモノならば、アナキンがどうなるのか分かり切っている「エピソード3」こそ、もっとも意外性も面白みも驚きもない作品になりかねない。そして…持ち直したとは言え「エピソード2」ですら、見てからかなり経ってその出来映えを思い出してみると、スッキリとストーリーを思い出せない。いろいろゴチャゴチャ見せ場と権謀術数があったものの、結局言ってしまえば…「鼻っ柱の強いアナキンがパドメと禁断の恋に落ちる」ということと、「共和国を中心に情勢はますます悪い方向へと傾き、戦乱が激化しそうである」ということしかない。実はこれまた、あまり中身のないお話ではあったのだ。

 そうなってみると、僕は再び「エピソード3」に期待が出来なくなって来た。「反乱軍は帝国に勝利しました、チャンチャン!」…で終わると分かっていて、実際その通りで面白くも何ともなかった旧三部作最終編「ジェダイの復讐」(今ではこれを「ジェダイの帰還」と言い換えているようだが)と同じく、今回だってオチは誰だって分かっている。タイトルまで「復讐」なんて付いちゃって、イヤな予感も増している。大丈夫なのか、これは?

 ところが…僕が今年の初めに旧三部作のDVDボックスを買って、そこに収録されたこの「エピソード3」の「特報」めいたメイキング・ビデオを見ていたら…妙に胸騒ぎがしてくるではないか。

 ヘイデン・クリステンセンが、いい!

 元々人相の悪い根性曲がりの彼のツラ構えが、ユアン・マクレガー=オビ・ワンとのチャンバラ・シーンで異常に迫力を出しているのだ。男だったら一目見ただけで殴りたくなるあの偉そうなツラ! オッサンなら説教しながら、思い切り人前で恥をかかせてやりたくなるあの若造の生意気そうなツラ(笑)。そうか、やっぱりこいつはこうじゃなくちゃいけないんだな!

 生意気な若造が踏みにじられるところを見たい(笑)!

 40過ぎの男なら、偽善者以外そう思っていない奴はいないはずだ!

 そうなってみると現金なモノで、一刻も早く「エピソード3」が見たくなった。もはや「シスの復讐」でも「シスの帰還」でも「王の帰還」でも「アズカバンの囚人」でも何でもいいから(笑)、ともかくもうまるっきり待てない気分になった。なにぃ?…公開は7月だぁ? ならばそれまでの飢えと乾きをしのぐため、特集でも企画して我慢するほかない。「宇宙戦争」と束にすれば、きっとどうにかなるだろう(笑)。なぁに、どうせうちの特集なんざそんなモノだ。

 

 

つづく To Be Continued

 


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