「マッハ!

  Ong-Bak

  ロング・バージョン

 (2004/08/16)


  

 

 

 

手早く結論知りたい人はこちら

 

 

 

 

今回の公約(笑)

 今回の映画「マッハ!」の予告編は、みなさんすでにご覧になっているだろう。「一つ、CGは使いません。二つ、ワイヤーは使いません。」…という例のやつ。思わず見ていて笑っちゃったし、映画もおそらくキワモノだろうとは思った。だけどそれでもアレがあれだけ流行ったのは、どこか的を得た事を言っていたからだろうね。確かに「うん、そうだよな」と、うなづくところも少なくなかったよね。

 実は僕もこのサイトをやっていく中で、あの手の公約を掲げたくなる時がある。もちろんそれがラース・フォン・トリアーが若手監督たちに偉そうに押しつけている「ドグマ」みたいになるとイヤミだが、何でもアリ…という状況からあえて「べからず」をつくってみるのも、一つの方法かもしれないね。

 というわけで、ここは一つ自戒を込めつつ、「マッハ!」に倣ってこの映画の感想文を書く上での「公約」を自分なりに挙げてみることにした。

 

一つ、見る前に余計な情報は入れません!

 毎度毎度言ってることだけどね。出来るだけ先入観はない方が映画は楽しめる。これは自分の払う入場料ぶんだけ、無駄なく楽しむためにも必要なことなのだ。そうは言っても先入観は何がしか入ってくるもの。だからこそ、出来るだけ入れない努力は必要かもしれない。

二つ、あらすじはクドクド書きません!

 いいかげん僕の感想文のストーリーの長さには、みんな飽き飽きしているような気もするんだよね。だから、機会を見つけては短く書く訓練をしたいと思っている。つまんないギャグを絡ませるのも、もうそろそろ終わりにしたい。最近それやるとスベってばかりだしさ。

三つ、ネタバレはこれまで以上にしません!

 ハッキリ言って、うちはよそよりこれに気をつけてるつもりだよ。これくらいはキチンとやるのが鉄則だ。まだ見ていない人の楽しみを奪う権利など誰にもない。よく「ネタバレしないと感想が書けない」などとホザく輩がいるが、ならばテメエのつまんない感想など書かなければいいのだ。

四つ、無理やり自分の人生と結びつけません!

 本気で映画を見て自分の人生とダブるものを感じているなら書くべきだが、そうでなければうるさいだけ。僕はいつも自分の気持ちに忠実にやってるつもりだが、いつかどこかでやらなくてもいい人生話をやってやしないか…時々気にはなっているんだよね。これは常に自分に警戒していたい。

五つ、偉そうなウンチクは並べません!

 最近、やたら自分が偉そうに映画を語っている気がしてならない。僕が大キライだった映画研究会の連中みたい。そういうのは「書斎の人」たちの集いか「映画ファンのサロン」ででもやればいい。あるいは「ギョーカイ」ごっこに夢中な奴らとかね。理由と必然性があるならそれもいい。中途半端な態度で、そんなものに巻き込まれるのがイヤなのだ。僕は絶対そういう連中のペースに巻き込まれちゃいかん。

六つ、ホメてるフリしてバカにしません!

 昔、渋谷で「ムトゥ/踊るマハラジャ」が大ヒットしていた時のこと、僕も評判を聞きつけて見に行ったけど、ハッキリ言って陳腐で退屈な映画でしかなかった。一生懸命つくってるし、素朴で罪のない映画ではあったけどね。

 思わず苦笑…というのが正直な気持ちだったが、見回せば他のシブヤな若造の客たちはみんな心の底からバカにして爆笑しているではないか。それでも映画が終わると「サイコー!」「傑作!」…何てゲスな奴らなんだ。マスコミもこぞって「大傑作」などとホメそやしてるが、その底にはバカにして見下してるのがアリアリ。早い話が「ホメ殺し」だ。

 確かに稚拙な映画だとは思う。だけどこういう映画なりの良さはあるだろうし、そこを評価するなら分かる。ところがそのダメさをホメそやしながら心の底でバカにして、優越感に浸って笑って楽しむなんて…こういうマネは絶対にしたくない。人間として最低だよオマエらは!

七つ、贔屓の引き倒しはしません!

 なぜだか分からないけど、ただ邦画だから…という理由だけでヘボでもホメる邦画ファン。ホントにこれが面白いのかよ…という作品は絶対にあるよね。ダメなのにホメるというのは、どこか特定の地域、特定のジャンルの映画ファンによく見られる現象だ。要はどこか低く見られているモノを、贔屓にしたいということなのだろう。贔屓にする…ぐらいなら気持ちは分かるし僕だってやる。だけどそんなのを「大傑作!」とか「これを分からない奴はバカ」とか、そんな鐘や太鼓を叩くのはやめてくれ。ますますミジメになるのが分からないのか。そういう大本営発表みたいことってやめにしようぜ、恥ずかしいからさ。

 

 参院選では自民党が51議席取れなかったというのに、責任とるべき連中がまるっきりシラを切って居座っている。ホントにホントに本当に恥ずかしい。総理大臣から何から、それでも男なのか。せめて下々の我々だけは、ちゃんと責任を果たそうではないか。僕も今回はこれらの公約を、キッチリ一個づつ実行させてもらうよ。

 

一つ、見る前に余計な情報は入れません!

 まず、これはある程度出来たんじゃないかと思うよ。僕が見る前に得た情報は、大体以下の通りだ。

<予告編・広告>

●タイトル「マッハ!」は、原題名とは無関係。

●「マッハ!」のビックリ・マークはポスター、広告その他で個数が微妙に違う。おそらく公式には一個。

●主演はトニー・ジャーなる男。

●宣伝コピーから「ムエタイで戦う」「CG、ワイヤーなどトリックなし」「仏像を取り返す話」…という内容が伺える。

●なぜか脚に火がつくシーンがある。

<口コミ・ネット>

●面白い、スゴイ。予想以上。

●思ったほどキワモノではない。

 

 …見る前にこれほど情報が少なければ、まずは前情報がないと言ってもいいんじゃないだろうか?

 

二つ、あらすじはクドクド書きません!

 タイの田舎ノンプラドゥ村では、守り神の仏像「オンバク」の衣を取り替える恒例の行事が行われていた。そのメイン・イベントは、村一番の大木のてっぺんに結んだ仏像の衣の争奪戦。村の若い衆総出での奪い合ったあげく、素晴らしい敏捷さと身のこなしで見事衣を手に入れたのは、寺の住職に育てられた孤児ティン(トニー・ジャー)。彼は住職からムエタイの極意を教えられていたが、それをみだりに使うのは固く禁じられていた。ムエタイこそは、それなりの目的のために用いられるべき尊い技なのだ。

 ところが村の守り神「オンバク」の首が、無情にも切り取られて持ち去られてしまう。持っていった人物は、この村出身でバンコクでヤクザな稼業に手を染めているチンピラ・ドン(ワンナキット・シリプット)だ。かくしてこの「オンバク」の首を取り戻すべく、ティンがバンコクへと送り出される事になる。旅の資金は村のみんなが貧しいながらもかき集めてくれた。

 ティンは村の出身者ジョージ(ペットターイ・ウォンカムラオ)の元を訪ね、「オンバク」の首奪還の手伝いをしてもらおうとする。だがジョージはバンコクの悪に染まって、セコい悪事を重ねて金稼ぎに奔走する小悪党に成り下がっていた。今日も小娘ムエ(プマワーリー・ヨートガモン)と組んでイカサマに手を出し、逆にバレて危ない目に合う始末。いつも慢性的に借金を抱えているのも悩みのタネだ。

 そこに転がり込んできたティン。最初はうるさいと邪険に扱っていたジョージだが、彼が金を持っていると知るや態度を豹変。チャッカリその金を巻き上げて、裏町のストリートファイトの賭場へと出かけていく。それに気づいたティンが後を追ったのは言うまでもない。さらに心ならずもストリートファイトに巻き込まれるティン。ここでティンは、裏社会を仕切る大ボスのコム・タン(スチャオ・ポンウィライ)に目をつけられてしまう。

 ともかくティンはこのジョージとムエを相棒に、ドンを追いかける事になった。するとそこには、意外にも巨大な陰謀が隠されていたのだった…。

 

三つ、ネタバレはこれまで以上にしません!

 いつもいつもやっている事だからみなさんにもお馴染みの事とは思うが、早速ここでも今回の公約を実行しよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この後は映画を見てから

 

 

 

 

 

 

 

 

 

四つ、無理やり自分の人生と結びつけません!

 今回の映画じゃ結びつけようがない。タイ人でもないしムエタイもやってない。裏社会との結びつきもなければ仏像を粗末に扱ってもいないからね(笑)。

 

五つ、偉そうなウンチクは並べません!

 これも、映画が映画だから並べようがない。

 あえて言うならば、この映画はかつてオーストラリアからセンセーショナルにやって来た、「クロコダイル・ダンディー」のバリエーション的な物語を持っているってところか。あまり知らない映画未開の地から突如やって来たという、作品そのもののポジションも似ているよね。

 もっともこのパターンって、フランク・キャプラの往年の名作「オペラハット」あたりが源流とも言えるかもしれない。田舎から出てきた純朴青年が、その純朴さ故に都会の海千山千な連中をキリキリ舞いさせてしまうってあたり、確かにこのパターンの原型と見えなくもない。

 格闘技映画としてのウンチクは、僕が言うことじゃないだろう。その手の専門家に任せる。

 

六つ、ホメてるフリしてバカにしません!

 この映画、まずは本気でキッチリとホメさせてもらうよ。

 面白い! 予想はしてたけど、やっぱり相当なものだった。

 何しろ退屈するヒマのない映画だからね。そして、あの手この手のサービス精神にはさすがに脱帽だ。タイの三輪タクシーでのカーチェースなんてアイディア賞ものだよね。

 そしてやっぱり主人公のムエタイ・アクションはかなりの見ものだ。久しぶりに映画を見終わって疲れたよ。心地よい疲労感を覚えた。素直に楽しかったね。この夏休み、映画好きなら絶対に見るべきだ。

 しかし楽しかったってのは、意外に言葉にはなりにくいものなんだよね。だからこのくらいしか言えない。

 あと感心したのは、この映画が徹頭徹尾言おうとしている事だ。それは「純粋さの勝利」とでも言おうか。

 先に「クロコダイル・ダンディー」を引き合いに出したように、この映画の主人公ティンは純朴で信心深い青年だ。早い話が、気は優しくて力持ち。そんな彼が、物質文明が過度に発達した悪徳金満バンコクへとやって来る。そこで起きる軋轢がドラマの核になっている。

 だからここでは、古風なもの、純朴なもの、タイ古来からあるもの…が美徳として描かれる。そういうものを見直そうという、意外に真っ当なテーマが掲げられるのだ。そもそも、この映画に過剰なテクノロジーを持ち込まないってところからして、それを実践しているんだろう。人を疑わない純朴な主人公といい、そのへんのところは見ていて好感が持てる。愛すべき映画だと感じる。

 だがところどころ、このテーマが持つ両刃の剣みたいなところもあるんだね。

 まずは先に挙げた「美徳」…古風なもの、純朴なもの、タイ古来からあるもの…の対極にあるもの、現代的なもの、都会的なもの…が、この映画では「悪」と扱われる。まぁ、ありがちな事だ。

 それが非常に極端なカタチで出てくるのは、ストリートファイトが行われる賭場の場面。主人公はいきなり白人の粗暴な大男に挑発され、あげくの果てにタイ人の女がいたぶられる。こいつを応援しているのは、みな白人たちの客だ。この白人大男が倒されると、次に白人たちの応援を得て出てくるのが学ラン日本人ってのは、ハッキリ言ってイヤ〜な感じがしたよ。次に出てくるムチャクチャ卑怯な白人男もそうだ。

 つまりは「美徳」であるタイ古来のもの…とは極北にある、西洋やら日本が敵対されているのだ。確かに気持ちは分かるんだけどね。

 でも何だかこのあたりの扱いは、せっかく純朴さの勝利を描こうという気持ちのいい意図が、歪んだナショナリズムみたいなものに堕落してるみたいで残念なんだよね。タイが勝った…って安っぽい高揚感にすり替えられている感じ。これは別に日本悪役がコッケイに描かれたから感じたこと…だけではないと思うよ。

 ところが…この映画って実に際どいんだけど、そんな歪んだ高揚感になりそうなスレスレで、何とか逃れてもいるんだよね。それまで主人公を敵視していた外国人客たちが、思わず主人公の素晴らしい戦いに拍手してしまう。この場面はコテコテでバカバカしいんだけど、何だか妙に許せる気持ちになってしまう。

 そういえば、最初は何ともセコく狡い男だったジョージが、どんどんティンに感化されてしまうのもいい感じだ。お約束だけど嬉しくなる。終盤、単身悪人たちの巣窟に殴り込もうとバイクに跨る主人公に、自分もついていくと宣言するジョージには泣かされるよね。そこでジョージが口走る言葉は笑わせながらもグッとくる、この映画の中でも間違いなく最高の台詞だ。「せめてオレにエンジンぐらいかけさせろ!」

 それはきっと、真の「純粋さの勝利」を宣言しているからだろう。だから、見ていてとても心地いい。純粋な魂が、周囲のスレた人々の心まで澄ましてしまう…そういう奇跡を大マジメで描いているからなんだよね。

 映画のヤマ場…激しい見せ場の最後には、「そうなるだろうな」…と思っていた通りお約束の、スペクタキュラーな趣向が待っている。それは、まるで「インディ・ジョーンズ」か「ハムナプトラ」か…と思っちゃうような力業の見せ場だ。だが考えてみれば、「バチが当たる」という事をこれくらい正面切ってズバリ描いた描写を、僕は最近映画では見ていないんじゃないかと思う。

 これだって作り手が心の中のどこかで、それを真摯に信じていなければ出来ないと思うよ。つまりは、「純粋さの勝利」を。

 そして、この映画はそんな「純粋さ」の素晴らしさを、自ら余計なテクノロジーを排する事で描ききった。ここが何より優れている。ただ、CGやワイヤーを使わないからいい…な〜んてバカな事は僕は言わない。時と場合によっては、最新テクノロジーだって効果を挙げるからね。この映画の優れているところは、そんなところじゃない。

 描こうとしているテーマとその表現がピッタリと一致している。そこが映画としてとても優れていると思うんだよね。これは決してオチョクってはいないよ。

 

七つ、贔屓の引き倒しはしません!

 ま、正直これだけやってくれれば、僕としてはケチなど付けたくない。主役のトニー・ジャーも素晴らしかったし、監督のプラッチャヤー・ピンゲーオも頑張ったとホメたいところだ。

 ただ、少々気になる点もいくつかあったので、それを挙げねば片手落ちだと言えるだろう。

 まずはアクション場面。ともかく実際にやってるのを撮ってるんだから文句の付けようがない。ただし、「ここぞ」という見せ場で、毎回毎回アングルを変えて同じアクションを二度も三度も連続で見せるのは、ちょっとシラけやしないか? それも一回や二回やるならまだしも、決めのアクションのたびに毎回だからね。ありがたみが減っちゃうんだよね。

 それから、脇に出てきたジョージの相棒の女の子ムエ役の女優さんは可愛かったけど、いささか甲高い声が耳障りだ。あまりギャーギャーわめく台詞は、出来れば避けて欲しかった。

 そして…これが最後にして最大の不満なんだけど…その前にもう一回こいつを出させてもらうよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここからは絶対に映画の後で

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 これだけ念を入れてネタバレ防止をすれば、まずは間違いないだろう。では、いよいよ本題に入らせてもらおうか。

 僕はこの「マッハ!」をかなり楽しんだ。そしてズバリ言ってキワモノ映画でもないと思う。これはやっぱり、「ナン・ナーク」やら「シックスティナイン」などのニューウェーブ映画を生み出してきた、現代タイ映画界から現れた作品だ。ところどころ、それなりの洗練も感じるからね

 例えば…水中から盗んだ仏像が発見された…と報じるニュース報道の場面。こんなものいくら手を抜こうと構わないような場面ではあるが、この作品ではちゃんとホンモノっぽいフォーマットを使った上で、ビデオ録画で見せている。こういうディティールがちゃんとしている事からも、いいかげん映画ではない事が分かるよね。決して上手な映画じゃないかもしれないが、ただ荒削りな作品でもないよ。

 そして主人公の性根なり作品のテーマ=「純粋さの勝利」に共感もした。だから、結構気持ちよく映画を見ていたわけ。

 だけど、たった一つ…ほんのちょっとした致命的な誤算をしちゃってるのが、僕にはものすごく残念なんだよね。

 何でティンに次ぐサブ・キャラクターのジョージを殺しちゃったの?

 憎めない小悪党ではあっても堕落してるのは間違いない。そんな男がティンと出会って、知らず知らずにどんどん感化されてしまう。言ってみれば、この映画のテーマを体現するような男がジョージじゃないか。しかも最後には仏像の頭を守ってカラダまで張った。

 それが、アレではあまりに救いがない。理不尽だ。見ていて後味が悪すぎる。

 僕はそんな結末が信じられなくて、ホントは生き残っていた…とラストシーンにチャッカリ顔を出すかも…と思っちゃったくらいだよ。主人公がめでたく出家…で映画を終わらせるなら、ジョージも村に帰してあげたかった。女の子のムエはラストにこの村を訪れてるんだから、ジョージもそこにいて欲しかった。あいつに男を上げさせたかったよね。それが、完全無欠の娯楽映画ってもんじゃないだろうか。

 もちろんこの映画、トニー・ジャーのアクションを見るべき映画だし、その点での凄さはいくら評価しても足らない。エンディング・クレジットにはジャッキー・チェン映画もどきにこの作品のNG場面が披露されていて、見ていると劇中の猛烈アクションの興奮が再び蘇ってくる。本当にスゴいしスカッとする。でも、だからって他の事には目をつぶれって事にはならないよ

 そして…こんなアクションだけの映画だから大した映画でもないし、ドラマトゥルギーなんかどうでもいい…などとも思わない。この映画はちゃんと見るべき映画だよ。バカにされるような作品じゃない。一部の映画サロンや書斎で「映画通」どもがチマチマやってるミニシアター映画ならどうでもいいが、この映画はちゃんと観客の方に向いている。だからこそ、あえて言わせてもらいたいのだ。僕は娯楽映画には厳しいからね。

 僕はこの映画を「スパイダーマン2」とか「ロスト・イン・トランスレーション」とか、「ブラザーフッド」とか「スイミング・プール」とかと並べて扱いたいから…あえてここは心を鬼にしてハッキリ直言させてもらうよ。

 この映画は残念だ。あのキャラクターは助けるべきだった。それさえ気をつけてれば、この映画は娯楽映画として申し分ない出来だったんだ。でも、最後にハズしてしまった

 そんなキズは大した事はない…とおっしゃるならば、僕はあえて「否」と反論したい。だってこの映画の優れたところは、テーマと表現が一致しているところだ。ならば、映画のテーマはどこまでも一貫しなきゃおかしい。最後に良心に目覚めたジョージは、なおさら生きて故郷へと凱旋するべきだったのだ。

 それこそが、「純粋さの勝利」と言うべきものではないか?

 

 

 

 

 

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