「スター・ウォーズ」の逆襲 !

"STAR WARS" Strikes Back !

「スター・ウォーズ/エピソード1:ファントム・メナス」

"Star Wars - Episode 1 : The Phantom Menace"


A long time ago in a galaxy far, far away...

鑑賞の手引き

The Guides to "STAR WARS SAGA"

 「スター・ウォーズ・サーガ」の世界は新しくて、しかしどこか懐かしい。それは今回の「エピソード1」も例外ではありません。「エピソード1」鑑賞の前のおさらいとして、その秘密をこのお二方が解明してくれます。SF・ホラーの分野に一家言あるEasy-Go ! さんにはユニークなジョージ・ルーカスの作家論を書き下ろしていただき、そして幼少の頃に出会って以来「スター・ウォーズ」に深い愛着をお持ちの福岡の映画ファンMAOさんには、旧三部作のオリジナルと特別編との比較から「スター・ウォーズ」の世界観を探っていただきました。


 

 「大いなる凡人」ルーカスならではの「スター・ウォーズ」

 George Lucas, the Great "Ordinary Man"

 by Easy-Go !

 

 さてさて、おいらにスターウォーズ(以下、SW)語らせるなんてとんでもないんすけど、まぁ、おいらなりに感じること中心で、いいというんなら。もともとナントカ論みたいの大嫌いな人間なんで。

 まずSWを語る前にルーカス宇宙とSW世界について、ほんの少し。ここにSW三部作のLD-BOXがあります。いえいえ、皆様がよくご存じなベーダー卿がアップの「特別篇」ではなく、オリジナルのです。

 オリジナルの三部作BOXには通称「白箱」と「黒箱」と呼ばれるモノが存在するんですけど、おいらは黒箱持ってまして。要は解説本の有無なんで。その本がチャールズ・チャンプリンという、一瞬!?なヒトが書いた「ルーカスフィルム20年の軌跡」というキネ旬の本なんですよ。

 約6年前の本でして。特に興味深いのは、彼がレーサーになりたかったのは有名な話なんですが、どうも運転手としての彼はイマイチだっらしく、また小金持ちだったスピルバーグ家と違い、田舎の小作人(実際は文具店でしたが)なルーカス家は幼い頃から過去の遺産ともいうべき、多くの名作やパルプ・フィクションには出会えてないのではとも。つまり彼は自身にずば抜けた才能を与えられなかったかわりに、「多くの友人に恵まれる」という才能を手にしたのです。そして「大いなる凡人」であり「田舎っぺ」である彼の「今に見ていろ、オレだって・・・!」は、そのまま彼の作品の多くの主人公像にだぶるように思われます。彼は多くの「才能ある友人」に恵まれた「普通の人」だと思うわたし。だからSW製作にあたって多くの作品がモチーフになっていますが、それは一部彼のなかで消化(=昇華)されたものもありますが、そのまま言葉はキビシイですが、パクられたものもあります。まったく同じパターンのヒトをわたしは日本でも知っています。そう。

 庵野秀明氏です。彼も努力のヒトですね。

 さてさて、じゃあ真剣に彼がパクった(?)いえいえ、参考にした作品を。

 少々(いやかなり、か)あまのじゃくなわたしとしては、「隠し砦の三悪人」とか、黒沢シリーズはあえて語りません。

 で、わたしはずばり「空軍大戦略」をお話いたしましょう。このなんてダサダサなタイトルなんざんしょ。原題は「バトル オブ ブリテン」です。1969年のイギリス映画。英・独合作映画でして、この手の作品にはマストな「クルト・ユルゲンス」センセも、もち出演。ゲーリング元帥やアドルフさんがめちゃくちゃそっくりさんだったり、メッサーがモノホンだったり(厳密にはちと違うけどそのことは別の機会にでも)と、大戦を引きずる最後の時代の雰囲気あふれる作品ですね。なんたってこの作品のストーリー構成、戦闘シーンのカット割り、味方の戦闘機の戦いぶりを、司令部がモニターしており、司令部とコクピットという静と動が入るなんざぁまったくもって「パクリ」以外のなにものでもありまへん。SWとまったく同じアングルもありますんで、興味あればどうぞ。

 さてさて、冒頭で努力の人っていったのは、前三部作と今回の間に技術的な発達もさることながら、様々な不満をチェックされていたのだと思うのです。ジェームズ・キャメロンなぞは、堂々と「日本のマンガ・アニメ」は参考になると、事実上のパクり宣言をしているが、さすがのルーカス・センセにはそれはできまい。ただ、普通の人だからこそ「ファンの心理もツボ」もわかるのでは? たとえば今回のエピソード1ではこれみよがしの殺陣シーンが多く、また本格的です。

 そしてフォースとは?に理屈をつけようともしています。ジャバは動きまわり、CGのすさまじさは、もうすべてのこの手の作品を「子供だまし」にさせてしまってます。

 でも・・・。

 そんなことは観ればわかるし、多くのかたが語ればいいこと。わたしがいいたいのはひとつ。

 ジョージ・ルーカスは偉大なるパクりシャン。そして彼が今回パクったのはずばり「スターウォーズ」なのです。その理由は観てのお楽しみ・・・・ということで。

 

 では。

1999.7.4.

Easy−Go!

 


 

 旧三部作「特別編」の持つ意義

 The Importance of "Special Edition"

 MAO

 by Mao

 

 ここでは「スター・ウォーズ」旧三部作のオリジナル版と特別編の比較によりスターウォーズの世界の壮大さ、奥深さといったものを改めて検証しようと思います。旧三部作中に出てくるシーン、台詞等で「エピソード1,2,3」に関係しそうなものというのもありますがここではあえて触れずに、「スター・ウォーズ」の世界観に徹底したいと思います。特に「エピソード1」を観に行こうと思っている方で、まだ旧三部作を観ていない方はこの文章を読んで旧三部作を先に見てほしいと思います。「スター・ウォーズ」の世界観を理解するのに少しでも役に立てれば幸いです。

 まず断ってなければならないのは、オリジナルの三部作が完成した時点でジョージ・ルーカス自身が映画の完成度に満足していなかったということです。それはその当時、今から23年前の特撮技術ではジョージ・ルーカスがイメージした世界観を表現しきれなかったためです。現在CGなどに代表されるような特撮技術の急速な向上により、23年前では出来なかった表現が出来るようになりました。これこそが再びルーカスに新たなる三部作という創作意欲をわかせて、いわば未完成だった作品をも特別編として、よりイメージに近い形で世の中に送り出されるきっかけともなりました。

 ではオリジナル版と特別編とではどこが変わったのでしょうか? 変更点としては「不完全なシーンの再構成」「新しいシーンの追加」の2つが見てとれると思います。

 「不完全なシーンの再構成」というのは、例えば「スターウォーズ:新たなる希望」では惑星タトゥーウィンの都市モス・アイズリーのシーン、「帝国の逆襲」では惑星ベスピンの空中都市クラウド・シティーのシーンです。この2つのシーンはCGや合成技術によって人、生物、宇宙船などが追加され、活気あふれる都市、生活感のある都市、幻想的な都市といったスケールの大きい大都市に生まれ変わっています。これらの変更はルーカスの「宇宙には多くの生物、大都市が存在し、その大宇宙はフォースというものの存在によって一つになっている。」といった思想を表すためには絶対必要だったのでしょう。またそういった理由から、オリジナルではとても生物に見えなかった多くの生物達もなめらかに歩き、鳴きとより自然な生物のように変更されています(代表的なのが「ジェダイの復讐」での砂漠のサルラック・モンスター、ジャバ・ザ・ハットもそうでしょう)。

 「新しいシーンの追加」というのは、「新たなる希望」でのジャバ・ザ・ハットとハン・ソロとの会見のシーン、「ジェダイの復讐」のラストのシーンといったものがあります。しかしこの新たに加えられた2つのシーンの持つ意味というのは全く違っているのです。「ジェダイの復讐」のラストシーンは本当の意味で新しく追加されたもので、どれだけ宇宙が帝国によって苦しい時代を過ごしてきたか、そしてその支配から解放されたことの意味をオリジナルで表現しきれなかったスケールで表したものです。では「新たなる希望」の会見のシーンはというと23年前の製作当時、撮影されながらもその出来の悪さから使われることのなかったシーンなのです。このシーンというのは、「新たなる希望」と後に製作された「帝国の逆襲」「ジェダイの復讐」とが密接に関係していて一つの物語なんだということを示すものなんです。「スター・ウォーズ・サーガ(「エピソード1:ファントム・メナス」から「エピソード6:ジェダイの復讐」までを総称してそう呼ぶ)」としてはとても大切なシーンと言えるでしょう。

 上記してきたものというのはあくまで私見ではありますが、「スター・ウォーズ」という作品に出会って18年間(当時5歳ではC3POとR2D2の記憶しかありませんが)自分なりにいろいろ考えてきた結論です。この「スター・ウォーズ」特別編というのは自分のようにリアルタイムでオリジナルを見ることができなかった世代にとって、「スター・ウォーズ」の世界観を知るという部分で大きな意味を持っていたのではないかと思います。大切なのはシーンがどのような特撮技術で撮影されたかではなく物語の世界観なのです。ここにこそ「スター・ウォーズ」の面白みがあるのです。そこの所を忘れないで「エピソード1」を観に行ってほしいです。そうしたら「スター・ウォーズ」の世界をたっぷりと楽しむことが出来るのではないでしょうか?

 


 

 

 Every saga has a beginning... 旧「三部作」世代からのメッセージ

 

 Every generation has a legend... 新世代からのコメント

 

 Every journey has a first step... 北米での反応

 

 May the force be with you... 撮影現場からの証言

 

 The Phantom Menace 映画館主・Fはこう見た

 

 

 

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